ひとり遊び
2008年 12月 12日

特にこの時期、モデルのためにブランケットやストールを
防寒用として使用する。
ロケに行ったときなどカイロとあわせて、薄着のモデルたちの必需品。
かさ張るので空いた時間にコインランドリーにもっていって
洗濯をする。
表示を見ると残り37分。
置いてある雑誌を見ながら暇つぶし。
自動ドアの向こう側から視線を感じる。
まるで私がいたのを知っているかの様に
自動ドアの扉を手でこじ開けて、
「寒いから、中であそぼ~っと!」
手には魔法使いの棒と
ファミレスの注文をとるおもちゃの機械。
それにカラのキティちゃんの財布。
「本当はお金があったのにお母さんのとられたの」
(エ~!もしや虐待????などと今どきすぐに考えてしまう)
小さいつめには、誰しもが憧れるはみ出したマニュキュア。
一生懸命、話をしてくれるけれど
あまり会話が出来ない。
5歳の子供ってこんなに一方的だったっけ???
ランドリーの隅に置いてあるお手玉やボールを取り出して
「一緒にやろう!」
という。
(そんなに親しげに話さないでよ。監視カメラが見ているよ~)
何もしていないのに、なんだか妙な気分。
あっという間に、残り時間3分となる。
男性がひとり入ってきた。
子供をひとり置いておくのは、なんだか妙に心配。
「私、もうすぐお洗濯が終わるからお片づけしけしてあんたも帰んなさい。」
「うん!わかった。」
やけに手際よく出したおもちゃを片付けて、一緒にランドリーを出た。
「じゃあね!」
「うん、バイバ~イ。車が見えなくなるまで見てる」
なんていって、本当にずーっと手を振っている。
いたたまれなくなって車を止めたら、走って近くまで寄ってくる。
「もういいから。早くお家に帰んなさい!」
と、言って車を出した。
鼻の奥がナンだかつーんとした。
いつもああやってひとり遊びしているのかな・・・。
by marseille714
| 2008-12-12 17:25
| やさしい時間