愛読書1
2009年 07月 24日
もう、何十回読んだかな・・・。
すっかりボロボロになってしまいました。
きっと皆さんもおありでしょう。
好きな本、為になる本、素となった本。
田辺聖子さん自身、
とてもバリバリの女性作家でありながら、家族を愛し、食を愛し、
可愛らしいものを愛したとてもチャーミングな女性です。
なので描かれる主人公となる女性は大概キャリアウーマン(でもかわいげのある)か
元気なおっかさん。
とにかく今を一生懸命生きる女性を書くのがとてもうまく、
大変参考になり、共感が持て落ち込んだときのビタミン剤になります。
私は、特にこの三部作が大好きで特に「苺をつぶしながら」は、
常に枕元においてるくらい読んでいます。
2年ほど前に千代紙を模した表紙のこの三部作が出版されたのを聞いていたのですが、
なかなかお目にかかれず、最近漸く手に入れました。
多分、かわいらしすぎてコレを読むことは
出来ないな・・・。
本棚の飾りにします。
なお表紙をはずしても、またまたこんなに
可愛らしいの。
◇「言い寄る」
絵描きであり人形作家でもある乃里子は、
昔からの知り合いの五郎に思いを寄せている。
すごく親しいのに五郎は妹ぐらいにしか自分を見てくれず
乃里子の思いはいらいらするばかり。
親友の美々に子供が出来た。
シングルマザーで子供を育てていく。
乃里子を通じて知り合った五郎は、
そんな美々となんとなくウマが合い子供の父親になってもいいだす。
ず~っと思いを寄せていた自分、知り合ったばかりの二人。
男と女の感情は年月だけでは結ばれず・・・。
神様をウラム。
◇「私的生活」
美々の知り合いだった大金持ち、色男の剛と結婚することになる。
剛の母親は乃里子の作る人形の大ファンで
大金持ち面している一族とは肌が合わないと思っている中で
剛の母親だけはとても愛せる人だった。
そして剛ともいちゃつく感覚や冗談を言いあう感覚はとてもあっていた。
愛しているからそれだけでよかった。
やさしい声が出せる間はそれだけでいい。
でも、やさしい声が出せなくなったら・・・。
剛と結婚してからはほとんど仕事をしていなかったが
仕事場だけは残していた。
あるとき嫉妬深い彼は、乃里子のアトリエの鍵を盗んで、
アトリエにおいてある日記を読んでしまい、それを告白してしまう。
それにショックを受けた乃里子は徐々にやさしい声をだすのは
すごく体力のいることだと知る。
剛がお詫びとして旅行を誘うがホテルでも列車の中でも会話がほとんどない。
前は息が出来ないほどしゃべっていたのに。
理解が深まって夫婦の絆が出来たと剛は無理にそう言う。
わかっているのに。
後に別居する。
彼のいない間にとトランク2つだけ持って家を出る。
無音の状態がとても切なくなる本です。
ちょっと後味が悪い。
◇「苺をつぶしながら」
離婚して仕事を再開した。少しづつだけれどファンも戻ってきてくれた。
一人はなんて楽なんだろう。
多分もう結婚なんてしない、焦らない。
でも、男友達はたくさんいる。
仕事先に納品に行く途中大雨だけれど
レインコート着て、レインシューズ履いて歩いていこう!
なんだか雨も楽しい。と、思っていたとき
大きな水しぶきを上げて一台の車が通り過ぎた。
少ししてその車が止まった。
通り過ぎようとすると窓が開き
「なにやっとんじゃい!この雨んなか!」
と怒鳴り声が。
聞き覚えのある声。別れた旦那さん。
結局送ってもらう羽目に。
まあ偶然あったから仕方ないけれど、思わぬ渋滞で車の中で
いろいろと探り探りだけれどお互い話すことが出来た。
とりあえず色男ぶりは変わっていないし元気に暮らしている相手にほっとする。
別れを切り出したほうはずーっと負い目を背負ってきた。
あるとき電話が鳴った。剛からだった。
しまった!この前の車に乗ったときに忘れたポシェットに名刺が入っていたのだった。
前回の偶然と違い今回の電話は意思のある事。
ちょっとめんどくささを感じながらも話し出すとやっぱり他の男とは違う何かが合うのだ。
剛とはもう寝ることはないけれど特別な友達になっていった。
才能ある前向きに生きる乃里子にとても共感がもてます。
一作目の「言い寄る」は、文藝春秋社から出版されており、
残りの二作は珍しいことに講談社から出ています。
すっかりボロボロになってしまいました。
きっと皆さんもおありでしょう。
好きな本、為になる本、素となった本。
田辺聖子さん自身、
とてもバリバリの女性作家でありながら、家族を愛し、食を愛し、
可愛らしいものを愛したとてもチャーミングな女性です。
なので描かれる主人公となる女性は大概キャリアウーマン(でもかわいげのある)か
元気なおっかさん。
とにかく今を一生懸命生きる女性を書くのがとてもうまく、
大変参考になり、共感が持て落ち込んだときのビタミン剤になります。
私は、特にこの三部作が大好きで特に「苺をつぶしながら」は、
常に枕元においてるくらい読んでいます。
2年ほど前に千代紙を模した表紙のこの三部作が出版されたのを聞いていたのですが、
なかなかお目にかかれず、最近漸く手に入れました。
多分、かわいらしすぎてコレを読むことは
出来ないな・・・。
本棚の飾りにします。
なお表紙をはずしても、またまたこんなに
可愛らしいの。
◇「言い寄る」
絵描きであり人形作家でもある乃里子は、
昔からの知り合いの五郎に思いを寄せている。
すごく親しいのに五郎は妹ぐらいにしか自分を見てくれず
乃里子の思いはいらいらするばかり。
親友の美々に子供が出来た。
シングルマザーで子供を育てていく。
乃里子を通じて知り合った五郎は、
そんな美々となんとなくウマが合い子供の父親になってもいいだす。
ず~っと思いを寄せていた自分、知り合ったばかりの二人。
男と女の感情は年月だけでは結ばれず・・・。
神様をウラム。
◇「私的生活」
美々の知り合いだった大金持ち、色男の剛と結婚することになる。
剛の母親は乃里子の作る人形の大ファンで
大金持ち面している一族とは肌が合わないと思っている中で
剛の母親だけはとても愛せる人だった。
そして剛ともいちゃつく感覚や冗談を言いあう感覚はとてもあっていた。
愛しているからそれだけでよかった。
やさしい声が出せる間はそれだけでいい。
でも、やさしい声が出せなくなったら・・・。
剛と結婚してからはほとんど仕事をしていなかったが
仕事場だけは残していた。
あるとき嫉妬深い彼は、乃里子のアトリエの鍵を盗んで、
アトリエにおいてある日記を読んでしまい、それを告白してしまう。
それにショックを受けた乃里子は徐々にやさしい声をだすのは
すごく体力のいることだと知る。
剛がお詫びとして旅行を誘うがホテルでも列車の中でも会話がほとんどない。
前は息が出来ないほどしゃべっていたのに。
理解が深まって夫婦の絆が出来たと剛は無理にそう言う。
わかっているのに。
後に別居する。
彼のいない間にとトランク2つだけ持って家を出る。
無音の状態がとても切なくなる本です。
ちょっと後味が悪い。
◇「苺をつぶしながら」
離婚して仕事を再開した。少しづつだけれどファンも戻ってきてくれた。
一人はなんて楽なんだろう。
多分もう結婚なんてしない、焦らない。
でも、男友達はたくさんいる。
仕事先に納品に行く途中大雨だけれど
レインコート着て、レインシューズ履いて歩いていこう!
なんだか雨も楽しい。と、思っていたとき
大きな水しぶきを上げて一台の車が通り過ぎた。
少ししてその車が止まった。
通り過ぎようとすると窓が開き
「なにやっとんじゃい!この雨んなか!」
と怒鳴り声が。
聞き覚えのある声。別れた旦那さん。
結局送ってもらう羽目に。
まあ偶然あったから仕方ないけれど、思わぬ渋滞で車の中で
いろいろと探り探りだけれどお互い話すことが出来た。
とりあえず色男ぶりは変わっていないし元気に暮らしている相手にほっとする。
別れを切り出したほうはずーっと負い目を背負ってきた。
あるとき電話が鳴った。剛からだった。
しまった!この前の車に乗ったときに忘れたポシェットに名刺が入っていたのだった。
前回の偶然と違い今回の電話は意思のある事。
ちょっとめんどくささを感じながらも話し出すとやっぱり他の男とは違う何かが合うのだ。
剛とはもう寝ることはないけれど特別な友達になっていった。
才能ある前向きに生きる乃里子にとても共感がもてます。
一作目の「言い寄る」は、文藝春秋社から出版されており、
残りの二作は珍しいことに講談社から出ています。
by marseille714
| 2009-07-24 18:23
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